■トップインタビュー
福岡県飯塚市にある福岡工場。8色グラビア印刷用の印刷機など、スピーディかつ高品質な製品を製造するための設備が整っています。
2025年2月に創業75周年を迎える株式会社丸本。グラビア印刷加工のほか、食品を入れるトレーなど包装資材全般の販売を手掛けており、納品先は長崎、福岡を中心に九州一円、四国、関東まで広がっています。西川暁大社長のお話です。
「グラビア印刷とは、フィルムに印刷する際の印刷方式のことを言います。パン、お菓子、冷凍食品など、コンビニエンスストアで見かける商品のパッケージにこの方式が使われています。このように私たちが扱う製品は、直接食品にふれるものが多く、お客様の安全な食生活をサポートできるよう、品質向上や製品の安定供給の達成に向けた努力をしています。業種的にあまり表舞台に出ることはありませんが、お客様にとって必要不可欠な黒子のような存在でありたいと思います」
環境問題に対する意識が高まっています。影響はありますか。
「レジ袋の有料化の例もあり、私たちが扱っているプラスチック製品に対する世間の目は厳しくなっています。お客様から環境に配慮した対策に関して、要望をいただくケースも増えてきました。フィルムの裏をプラスチック、表を紙にする方法やパッケージの表示に使うインクを植物由来のものにするなどご提案しています。社内ではSDGsを推進する委員会を作り、社員一人ひとりが「つくる責任つかう責任」を意識しながら活動しています。今後も地球に優しい取り組みを続けていきます」
ワークライフバランスが重視される以前から、完全週休2日制を採用されているそうですね。
「はい。お客様にご迷惑がかからない体制づくりをしながら、30年前に採用しました。社員の皆さんにゆっくり休んでもらいたい、家族と過ごす時間を大切にして欲しいという先代の想いからです。実際、入社した理由に完全週休2日制を挙げる新入社員もいます。昨年からは、健康経営優良法人の認定を受け、社員の体と心の健康づくりをサポートする取り組みにも力を入れ始めました」
社長ご自身、大学時代は福岡で過ごされたそうですね。ふるさとに戻って働く意義や地域貢献について教えてください。
「どんな職種であれ、長崎で働くこと自体がふるさとの発展につながると思います。自分自身の働きが、めぐりめぐって長崎の人のためになっている。そう考えれば立派な地域貢献ですよね。無意識かもしれませんが、確実に貢献していると思います。」
PROFILE
西川暁大さん
代表取締役社長
1979年 長崎市生まれ。福岡大学卒業。2002年福岡県のスポーツ用品商社入社、2007年インキ製造メーカー入社(グラビア印刷工場配属)、2010年株式会社丸本入社。2019年9月より現職。趣味は、読書、ドライブ。「最近出来てない山登りを再開したいですね」
■社員インタビュー
取材年:2021年
困った時は上司や先輩がアドバイスしてくれるアットホームな雰囲気です
藤澤広太郎さん
企画室で打ち合わせをする藤澤さん。お客様の意向に沿ったパッケージの提供を目指して、他部署と密に連携します。
藤澤広太郎さんは長崎本社営業部の営業マン。福岡の大学を卒業後、生まれ育った長崎で就職をしようと思ったのはなぜでしょう。
「ゆくゆくは地元に帰るつもりでしたので、それならば初めから長崎の会社にしようと思いました。福岡の包装資材会社に勤務している大学時代の先輩から仕事内容を聞き、面白そうな仕事だなと思っていた時に求人を見つけました」
入社後はどのような研修が待っていましたか。
「まずは商品を管理している倉庫で、配送や商品出しを2週間経験しました。その後、福岡の飯塚市にある工場で1カ月の研修。工場研修は大変だよと聞いていたのですが、実際は皆さん良い人ばかりで楽しかったですね。お客様に販売する自社製品が、でき上っていく工程を勉強できる機会にもなりました。長崎に戻ってからは先輩に同行しながら納品業務を学び、現在は食品関係や農産関係のお客様を担当しています。取り扱っている商品と仕入れ先の数が多く、最初は発注をいただくたびにどの仕入れ先に問い合わせればいいのか分からず大変でしたが、先輩や上司が助けてくれました」
どのような時にやりがいを感じますか。
「お客様が新しい商品を立ち上げる際に、パッケージの依頼をいただくことがあります。商品を袋に入れるのか箱に入れるのかパターンはさまざま。ターゲットとする客層や販売場所など、聞き取った情報をデザイナーと共有しデザイン案を提案します。そういった商品が実際に店頭に並んでいるところを見ると、この仕事をやっていて良かったなと思いますね。営業先ではつねにお客様の立場になって真剣に考え、より良い商品を提供できるよう心掛けていきたいと思っています」
休みをしっかり取れるという点も、仕事の効率アップにつながっているようですね。
「はい。土日と祝日は必ず休みなので嬉しいですね。正直、入社前は完全週休2日って本当かなって思っていました。でも本当でした。営業職でも休日出勤はほとんどありません。電話がかかってくることはありますが、それもごくまれです。働き方改革が推進されるようになってからは、できるだけ残業せず定時内に終わらせようという意識も高まりました」
困った時は上司や先輩がアドバイスしてくれるアットホームな雰囲気です
株式会社丸本
藤澤広太郎さん
完全週休2日だから家族と過ごす時間もたっぷり
藤澤さんは妻と娘との3人家族。休日は2歳になるお子さんと、遊びの時間に費やす日が多いとか。
「妻も週休2日なので、家族と一緒に過ごす時間はとても充実していると思います。温泉や旅行など遠出することもあります。諫早の実家にもよく帰りますが、娘を連れて行くと両親が喜んでくれるんですよね」
頻繁に行き来できるのは、地元ならではの魅力ですね。趣味はありますか?
「しいて言えばお酒を飲むのが、好きですね。でも体のことを考えて毎日は飲みません。月曜から水曜は休肝日と決めています」
営業部、機械メンテナンス部、企画デザイン、総務部など約40名が働いている長崎本社。ほかに福岡営業部、福岡工場、熊本工場があります。卸販売の取引メーカーは約310社。幅広い商品を提供しています。
■企業概要
株式会社丸本
所在地 | 長崎市田中町593-1 |
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電話番号 | 095-837-1100 |
ホームページ | https://www.marumoto-pack.co.jp/ |
設立 | 1958年12月 |
代表 | 西川暁大 |
資本金 | 8,000万円 |
社員数 | 全従業員 115名 うち正社員90名 (男性75名、女性15名) |
初任給 | 193,000円(大卒)、165,000円(高校卒) |
休日休暇 | 土・日・祝(週休2日)、夏季休暇、年末年始休暇、年次有給休暇 |
福利厚生 | 加入保険(健康・厚生年金・雇用・労災)、退職金制度、社員持株会制度、資格取得補助制度、育児・介護休業制度、健康診断、インフルエンザ予防接種 |
インターンシップ 受け入れなど |
インターンシップ受け入れ/無し 大学生アルバイト受け入れ/無し |
採用担当者連絡先 | 095-837-1100(加藤) info@marumoto-pack.co.jp |