■トップインタビュー
取材年:2018年
1964年の創業以来、三菱重工の火力発電に関する設計部門のパートナー企業として成長してきた不動技研工業。エンジニア集団を牽引する濵本浩邦会長は、ざっくばらんな人柄に強いリーダーシップを滲ませます。
近年は発電プラント設計の他にも、さまざまな分野へと事業が広がっていますね。
「21世紀に入って進出した自動車関連の開発は、日産自動車から始まって、現在は他の自動車関連企業にまで市場を拡大しました。今や原子力を含めたプラント設計と、業務の両輪を担うまでになっています。
また、ICT部門は自社製品の開発販売も手掛けており、2021年10月には関連会社の株式会社キャドワークスに事業統合することで更なる強化を図ります」
時代の流れでしょうか、長年、長崎の産業を支えてきた三菱重工が、新たな体制となりましたね。
「地球温暖化対策としてCO2削減が叫ばれるようになって久しく、世界的に火力発電所建設への逆風が続いています。そのような中、当社の一番の取引先である三菱重工グループ関連の業務量の減少が、目立ってきました。そこで現在のプラント関連業務を確実に消化しながら、商社機能を加えたエンジニアリング企業として成長を目指しています。また、当社のもう一つの得意分野である自動車関連事業の拡大も推進中です」
変革の時代を、確固たるビジョンを持って乗り越えるのですね。
「我々は真の技術者集団として、ヒューマンスキルの向上を目指しています。高品質の製品とサービスを提供することでお客様の創造に貢献し、社会全体や社員とその家族の幸福に寄与していきたいと考えています。『人が基本』をモットーに、情熱とクリエイティブマインドをもって、さらなる成長を目指したいですね」
若い社員たちに求めることは何でしょう。
「毎年、新たな気持ちでキャッチコピーを立てるのですが、今年は『明日ではなく、今すぐやる』です。スピード感をもって行動し続けてほしい。そして100年続く企業を目指し、当社をもっと良い方向へ変えていってほしい、そう願っています」
PROFILE
濵本浩邦さん
代表取締役会長
1960年長崎市生まれ。
長崎大学経済学部卒業後、不動技研工業㈱に入社。高砂事業所(当時は出張所)設計部門、長崎本社総務部門を経て米ロヨラ大シカゴ校にてMBAを取得した。システム部門、社長室長、専務取締役を歴任後、2005年11月に社長就任。2020年7月より会長就任し、現在に至る。プライベートでは4児の父親でもある。
■社員インタビュー
取材年:2018年
教育制度がしっかりしているところも大きな魅力。先輩たちも皆親切です
入江亮輔さん
完成まで、数多くのエンジニアが長い期間をかけて取り組む発電プラントの設計。自分が携わったものが形になった時の達成感は格別です。
2016年入社の入江亮輔さん。若者らしい爽やかさと人なつこい笑顔が印象的です。
「大学3年生の終わりごろまで志望業界が決まらずに悩んでいましたが、自己分析や周囲のアドバイスから『地元長崎で就職したい!』という想いに気付きました。当社については、大学の就職担当者の勧めで応募することに決めたのですが、選考プロセスの中で出会う社員の皆さんの親身な対応に、ここで働きたいと強く思うようになりました」
現在の仕事内容を教えてください。
「火力発電所の中央コントロールルームで使う監視制御システムの設計や、オペレーション画面の設計を行っています。私たちが作成したオペレーション画面は、発電所の安全かつ安定した運転のための監視や制御に役立っています。
普段はパソコンを使った作業が多いものの 、発電所の設計というものは多くの人の力で成り立っており、自社のみならず他社の人々との連携が不可欠です。 設計業務を通じて、技術的な事項の他に、チームワークの大切さや気遣いの方法などたくさんのことを学ばせてもらっています。発電プラントは世界中にあるため、 国内はもちろん、インドネシア、タイ、ケニアなど世界中の火力発電所の設計に携わることができました。そんな肌で感じるスケールの大きさも、この仕事の魅力だと思います」
日々の業務が、世界とも繫がっているのですね。
「2017年は、会社から海外語学留学生としてフィリピンに行かせてもらい、英語の勉強に力を入れる良いきっかけになりました。これからも技術・知識の習得や英語学習に継続的に取り組んでいき、先輩たちのような世界に通用する一人前のプラントエンジニアとなって、社会貢献できたらと思います。そのためにも『日々勉強』で頑張ります」
就職活動中の後輩たちへ、ひと言お願いします。
「企業研究をしっかり行い、自分に合っているかを見極めることが大切ではないでしょうか。後悔のない就職活動をしてください」
教育制度がしっかりしているところも大きな魅力。先輩たちも皆親切です
不動技研工業株式会社
入江亮輔さん
生まれ育った長崎は自分が一番落ち着ける場所
就職を機に長崎に戻ったという入江さん。一度は離れたからこそ、地元の良さも実感できるのかもしれません。
「生活面においてストレスを感じることもなく、とても快適な毎日です。お蔭で、思い切り仕事に打ち込めています。GWや夏季、年末年始の連休には旅行など遠出もできますし、プライベートも充実しています。
中学時代から趣味でアコースティック・ギターを弾いているのですが、同期に気の合う音楽仲間がいて、一緒に過ごすことも多いんですよ」
趣味を共有する仲間が、同僚でもあるというのは羨ましいかぎりです。
「浜町の楽器店でライブをすることもあります。機会があればぜひ聴きにきてください」
長崎事業所が置かれる2棟の社屋は三菱重工のお膝元。正面には長崎造船所の煉瓦塀が続き、長崎造船所史料館もすぐ近く。
■企業概要
不動技研工業株式会社
所在地 | 長崎市飽の浦町5-3 |
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電話番号 | 095-861-1638 |
ホームページ | https://www.fudo-giken.co.jp/ |
設立 | 1964年 |
代表 | 濵本浩邦 |
資本金 | 2,400万円 |
社員数 | 全従業員 348名 うち正社員314名(男257名、女性57名) |
初任給 | 修士 215,000円、大卒 200,000円、 高専卒 185,000円、短大卒・専門卒 165,000円、 高卒 160,000円 |
休日休暇 | 年間休日126日(土日祝完全週休2日)、祝日、盆、年末年始、慶弔、年次有給 休暇 |
福利厚生 | 確定拠出型年金、慶弔見舞金、表彰制度、社員旅行、資格取得の報奨金、従業員持株会 |
インターンシップ 受け入れなど |
インターンシップ受け入れ/有り 大学生アルバイト受け入れ/無し |
採用担当者連絡先 | 095-861-1638(貞松) contact@fudo-giken.co.jp |
■企業紹介動画