最初のヒアリングがスムーズな進行のコツ

　入社9年目、30歳という苑田貴寛さんは、営業部次長です。どんな仕事をするのでしょう。
「基本、お客様と工事の接点のような役割ですね。お問い合わせがあると、現場の調査とお困りごとのヒアリングをして見積書を作成します。内容によっては間取りや部屋の位置関係も変わるので現場で簡単な図を描いて設計の人に図面に起こしてもらいます。工事が始まる前に壁紙や床の色など細かな希望をお客様からお聞きして決めてしまうのが、スムーズに進めるコツですね。一度工事が始まれば、技術者との段取りの折衝、進行管理は現場監督に一任します」
　工事を進める中で不測の事態発生、なんてことはないんですか。
「それが一番気を遣う点で、事態を予想して、お客様に提案するようにしています。勝手に判断したり、トラブルを見て見ぬふりをするなんて昔はよくある事例だったようですが、うちでは絶対に行いません。新築と違って、やってみないと分からないのがリフォームの難しさでもあります」
　慣れるまで大変だったでしょう？
「入社当初は、何が分からないかも分からない（笑）　トイレの便器を発注するのにリフォーム用と間違って新築用を発注してしまうミスもありました。同じ商品でも排水の穴の位置が違うんですよ」
　業界あるある話なんですね。

会社説明会での社長の熱量が入社の決め手

　そもそも、なぜ地元のリフォーム会社に就職を？
「長崎出身で県外の大学で情報システムを学んでいました。ただ、それほどその方面に情熱はなく（笑）　そんな時に実家がお風呂のリフォームをしたんですよ。こんな仕事があるんだなと関心を持ちました。もっとも、一番のきっかけは会社説明会での社長の熱量ですかね（笑）　スタッフの方も楽しそうで、会社説明会だったからかもしれないけれど（笑）　入ってみてもギャップはなかったですよ。リフォームってお客様がずっと不満に思っていたことを解決する仕事。きれいになって引き渡しの際に喜んでくれるのを見るのが一番のやりがいです。それにリピート工事といって、以前のお客様が別の場所の工事を依頼してくれるのが嬉しいですね。一定評価をいただいたということですから」