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滲透工業株式会社

■トップインタビュー

取材年:2019年

金属表面改質のリーディングカンパニー
として、社会のニーズに対応した
オンリーワンの技術を提供します

金属製品を炉に入れて処理する際に使用する大型ケースの溶接・溶断を行う自動ロボット。手間や時間の短縮、安全性の向上を目的に導入したもので、こうしたロボットやIoTを活用した効率化には企業として特に力を入れています。

オンリーワンの技術をさらに磨く

 金属材料の表面を化工することで、耐高温酸化性や耐摩耗性などを高める表面改質処理。この分野でオンリーワンの技術を有する滲透工業は海外工場での現地生産も行なっており、まさに長崎を拠点に国内・世界で活躍している企業です。西亮社長のお話です。
「創業は1948(昭和23)年で、もとはランスパイプという製鉄業で用いられる酸素吹き込み管の製造を事業の柱としていました。しかし造船不況や景気悪化の影響から新たな事業展開が必要となり、高い技術力を活かした金属の表面改質処理技術の開発を進めてきました。毎年全国の展示会に積極的に参加し、表面改質処理の技術を役立てるヒントを得るため、さまざまな業界の問題点をヒアリングしています。そこから共同研究や、新しい技術の特許の取得に繋がることもあります」
 実際にどのような分野で表面改質処理は役立てられているのですか。
「自動車製造や鉄鋼、造船、電機、エネルギーなどさまざまな分野で活躍しています。また近年は燃料電池自動車の電極材の処理や、バイオマス発電の部品にも携わっています。あまり目に見える部分ではありませんが、その品質の高さと技術力は弊社ならではです。金属表面改質のパイオニアとして、日々研究開発やさらなる技術の向上に励んでいます」

積極的な設備投資で作業を効率化

 社員の働き方についてどのようにお考えですか。
「あらかじめ計画を立て、いつまでにこれをすると決めて動くよう全員が心がけています。社内のどの部署でも残業はほとんどありませんし、作業の効率化のため、弊社としてもIoTやロボットへの設備投資は積極的に進めています。また仕事で必要な資格取得の費用は全額会社負担で、社内全体のスキルの底上げができるよう研修も行なっています」
 採用面ではどのような人材を求めていますか。
「どうしてなんだろうと、物事に常に疑問を持って取り組むことがものづくりには必要です。そして学生時代に何かに熱心に打ち込んだ経験が社会に出てから役に立ちます。興味があれば、きっと自分の世界はどんどん広がっていくと思います」

PROFILE

西 亮さん

代表取締役社長

1952年長崎市生まれ。千葉工業大学工学部を卒業後、1975年に入社。さまざまな部署を経験する中で、イタリア工場の設立から中心となって携わるなど海外展開にも尽力。その後1993年から現職。県内学生の採用に力を入れており、地元の工業高校での説明会を積極的に開催。さらにものづくりへの関心を持ってもらいたいと工場見学も受け入れている。

■社員インタビュー

取材年:2021年

製品の品質管理と技術開発の分野で
さらに技術力を向上させるとともに
お客さまの信頼を積み重ねていきます

化工された金属製品を分析して、品質向上と技術開発に努めています!

立石悠太さん

実験室のEPMA(電子線マイクロアナライザー)を使うことで、成分量などの詳細なデータが画面に表示されます。その数値や情報をもとに開発を進めていきます。少しの見落としや間違いが全体に影響するので、慎重に作業します。

技術力の中核を担う重要な仕事

 入社2年目の立石悠太さんは、技術部に所属。表面改質処理を施した金属製品を社内で分析し、品質管理や技術開発に役立てる業務に取り組んでいます。
「量産する製品の場合はサンプリングを行い、一点モノの大型製品の場合は同じ表面改質処理をした素材を実験室で分析します。決められた規格通りの処理がされているのか、寸法に間違いはないのか、細かな部分まで慎重に調べます。また弊社独自の拡散滲透処理を活かした、新しい化工技術の研究開発にも日々取り組んでいます」
 オンリーワンの高い技術力を誇る滲透工業の中核を担う重要な部署。難しい仕事ではないですか。
「とにかく覚えることが多く、苦労しています。製品を分析する際には、化学式や反応式を扱うので、まずはそれを暗記することから始まります。電子顕微鏡など専門的な機械の扱いも難しく、先輩方の丁寧な指導のもとで学んでいます。私は長崎工業高校出身で、最初は高校で学んだ知識や技術がもう少し役立つと思っていたのですが、実際にはほとんどゼロからのスタートでした。そんな中でも、徐々に一人でできる作業が増えたり、機械の扱いを覚えていくことにやりがいを感じますし、品質管理と研究開発という重要な仕事を任せていただけてモチベーションも上がります」

メリハリのある職場で成長する

 滲透工業を選んだ理由はどのようなものですか。
「学内の企業説明会で滲透工業を初めて知り、表面改質処理の高い技術力に魅力を感じました。就職した後も地元の長崎県に残って、家族との時間を大切に暮らしていきたいと考えていたのも、大きな理由の一つです。仕事は平日勤務で、残業で帰宅が遅くなることもほとんどありません。効率的に時間内で仕事を終える意識を社員全員が持っているので、オンとオフがしっかりしている企業だと感じます」
 これからどんな風にキャリアを重ねていきたいですか。
「慣れない仕事も多くありますが、先輩方から教わったことを自分なりに理解して、技術者として着実にレベルアップしていきたいと考えています。また仕事だけではなく、一人の人間としても自立できるよう、もっと成長していきたいです」

化工された金属製品を分析して、品質向上と技術開発に努めています!

製品を分析する専門機器と技術者を揃えている企業は少なく、滲透工業では外部に委託するのではなく社内で対応することで、技術力と信頼性の向上につなげたいと考えています。

■企業概要

滲透工業株式会社

所在地 西彼杵郡時津町久留里郷376-10
電話番号 095-882-0630
ホームページ http://www.shinto-lance.co.jp
設立 1953年4月
代表 西 亮
資本金 6,000万円
社員数 全従業員 172名 男性151名 女性21名
初任給 211,818円(大学院卒)、207,099円(大学卒)
休日休暇 土・日・祝ほか。年間112日(土曜出勤の場合あり)
福利厚生 各種社会保険(健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険)、退職金制度(勤続3年以上)、育児休業制度、資格取得補助制度有り
インターンシップ
受け入れなど
インターンシップ受け入れ/有り
大学生アルバイト受け入れ/無し
採用担当者連絡先 y.itachida@shinto-lance.co.jp
095-882-0630(井立田義也)

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