■トップインタビュー
取材年:2018年
長崎でも大手の建設業、西海建設。向井敦朗常務にお話を聞きました。
「当社は昭和32年創業で、港湾土木から始まり、道路やダムなどの陸上の土木構造物、そして建築と業種を広げていった総合建設業です」
東日本大震災後の復興支援でも活躍したそうですね。
「はい。当社の起重機船が宮城県石巻や女川沖の海底の瓦礫を除去する作業を3年間ほど行い、先日ようやく帰ってきました。地域貢献も我が社の使命であると社長も常々言っています」
採用担当でもある常務は、面接で必ず言う言葉があると聞きました。
「うちは辛いぞ厳しいぞ。でもそこが自慢。3年辛抱したらきっと楽しくなる、と。何しろ徹底した現場第一主義で、できるだけ現場で働く人に権限を与えています。大卒で入社5年過ぎると、所長として現場に送り出し、工程、工法、協力会社の選定など1億円ほどの予算の裁量をまかせます。これは面白いですよ。もっとも、責任を負いたくない、毎日5時に帰りたい人には向きません(笑)」
なんと大胆な……しかも離職率は低いですね。
「この仕事をやりたいと手を上げる積極的な人なら、うちほどやりがいのある会社はありません。それに地元長崎を拠点としている企業なので、毎日家族との団欒を大事にできます。昨年も12名採用しました。技術者の資格取得は会社が全面的に応援しますし、合格すれば資格手当てで給料も平均4万円上がります。通勤費も独自のシステムがあります。現場は車で行くことが多いため、個人の車を借り上げるのです。燃料代、自動車保険は会社持ちで軽自動車でも月2万円支払いますが4年分前払いもできます。条件を整えた上で実力主義でもあり学歴関係なくやる気があれば上に上がっていけます。仕事に何を求めるかにもよりますが、単に生活のために働くだけでなく、限界まで努力して最後に達成感を得る喜びというものも存在すると思います。我が社にはそれがあります。学生さんはよくよく考えて決めることです」
現場第一主義で実力主義。人生観の変わる会社が長崎にもありました。
PROFILE
向井敦朗さん
常務取締役
福岡大学法学部卒業後、1978年入社。工事部次長、取締役工事部長を経て現職。「法学部出身で、土木も建築もまったくゼロから取り組みましたが、工事部長までさせていただきました。それだけ、学歴よりも本人のやる気や実力を認めてくれる会社です」。東京湾のアクアラインのパーツ作りにも携わる。「あれは面白い仕事でしたね」。飛行機から見下ろす海ほたるや風の塔は長崎生まれだったとは!
■社員インタビュー
取材年:2018年
県外の大学からのUターン組です。現場に責任を一任する社風だからこそ味わえる感動がありますよ
田中雄大さん
終日現場に出ることもあれば、こうして本社でデスクワークに携わることも。一級土木施工管理士の資格は、大学卒業後、最短の2、3年で取得しました。「会社が全面的にバックアップしてくれ、個人負担がなかったのもありがたかったですね」
西海建設には他県の大学から長崎に戻る、いわばUターン組が何人もいます。土木工事部主任の田中雄大さんもその一人。
「宮崎大学で土木を学び、就職しました。就活の時は、ゼネコンに入るか、宮崎に残るか、長崎に戻るか、決めないまま情報を集めて、その中で西海建設を知りました。調べているうち、長崎水辺の森公園など、自分も知っている工事の実績もあることから、ここなら長崎での大規模な仕事に携われるのではないかと。面接で会社の人たちに会ったとき、すごく明るい雰囲気で人間関係が想像できたことも大きかったですね」
それはつまり、身の振り方を決めるより先に、会社に惚れたと?
「はい。入ってみると思った通り港湾から陸上まで幅広いし、先輩方もざっくばらんな人ばかりでした」
田中さんは入社7年目。一級土木施工管理士の資格もお持ちですから、もう現場を任されるんですか。
「昨年初めて自分の現場を持ちました。長崎市の式見漁港で既存の防波堤を大きく作りかえる工事の責任者となりました」
どうでした?
「いや、もう、金額も大きいし、何でも自分が決定しないといけないし、失敗したらどうしようかとびくびくしながらやりましたよ」
あ、やっぱり怖いんですね。
「すごく怖かったです。責任が重ければ重いほど、やっている最中はすごく悩むし怖いけれど、完成するとそんなことは忘れてしまうほどの達成感や充実感がこみあげてきました。普通は本社から決められたことを遂行するのでしょうが、それじゃ楽しくない。責任を現場に一任する社風のあるこの会社だからこそ味わえる感動がありますよ」
現在は77宅地ぶんの土地区画の宅地造成工事に取り掛かっているという田中さん。
「1日1日、現場の風景が変わっていく様子を見るのが好きです。特に港湾土木になるとスケールが大きくて、工事が終わると、そこに新しいものができている。それが土木の面白さです」と最後に教えてくれました。
県外の大学からのUターン組です。現場に責任を一任する社風だからこそ味わえる感動がありますよ
株式会社西海建設
田中雄大さん
社員の3割は29歳以下20代が多いのが特徴
全社員の約3割は29歳までの社員が占めているという西海建設。若い世代が主力になって活躍しているのです。田中さんと同じ世代の社員もたくさんいるのだそうです。
「同じ宮崎大学から来た後輩も、2人います。だから週末は会社の仲間たちと飲みに行ったり、たまには遠出してスノボに行ったり、野球やサッカーなどスポーツ観戦にも行きます。あとは……日曜日がしっかり休めるので、奥さんと2人で買い物などに出かけます。水辺の森公園などで開催されているイベントに足を運んだりします」
就労中は1日中現場を歩きまわり、よく日に焼けている田中さん。休みの日も、港湾土木の代表作ともいうべき場所に足を運ぶんですね。
海の青によく映える、長崎水辺の森公園。グッドデザイン賞を受賞したこのオープンスペースの土木工事も西海建設の仕事の一つです。
■企業概要
株式会社西海建設
所在地 | 長崎市興善町2-8 |
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電話番号 | 095-825-1413 |
ホームページ | http://www.saikai-grp.com |
設立 | 1957年8月 |
代表 | 寺澤孝憲 |
資本金 | 9,500万円 |
社員数 | 全従業員 215名 (男性184名、女性31名) |
初任給 | 大学院卒 232,400円 大卒 230,000円(令和7年4月予定基本給) |
休日休暇 | 土、日、祝、リフレッシュ休暇、有給休暇、育児休暇、介護休暇 |
福利厚生 | 加入保険(雇用、労災、健康、財形)、厚生年金、退職金共済、単身用住宅あり |
インターンシップ 受け入れなど |
インターンシップ受け入れ/有り 大学生アルバイト受け入れ/有り |
採用担当者連絡先 | 095-825-1413(部原・前田) info@saikai.ne.jp |