照明器具もキッチンも一括で取扱い

　設立は1949年という五光電機。田中誠一社長にお話を聞きました。
「当社は、創業73年という歴史を背景に、社名通り長崎の電設資材の卸業を主軸にしてきたのですが、2002年からはパナソニックグループとなり、2019年からはキッチンやバス・トイレなど住宅設備全般の商材も取り扱うようになりました。従来ならば電気工事会社様へは、電設資材卸業者が商売し、キッチン・バス・トイレ等の水廻り商品は、住宅会社様に、住宅設備の卸売業者が商売をするという形態でしたが、当社の場合は電気から住宅設備まで家一軒まるごとのご提案ができる全国でも珍しい形態で、打ち合わせから工程管理も一括で行うことができるのが強みです」
　全体のデザインやこだわりが相談しやすいですね。
「近年はエネルギーをコントロールするエネルギーマネジメント（HEMS・BEMS）がキーワードになり、ITやAIを駆使した技術・商品も日々進化しています」
　ところでコロナ禍で生活様式が変化する中、ビルや住宅への注文も変わってきたと聞きました。
「はい、換気機能付き・除菌機能付きのエアコンや感染防止対策商品など、高付加価値の商品のニーズが高くなりましたね。お客様からの要望も多いので、メーカーの最新情報はそのつど勉強し、なるべくこまめにご提案するように心がけています」

一番大切なのは従業員とその家族

　パナソニックグループということは、労働条件や福利厚生なども整っているのでしょうか。
「共済や健康保険、研修制度などもパナソニックの基準に準じており、また、働き方改革も日々実践しています。月間残業時間は厳しく管理しており、例えばPCは、夜8時までしか使えず、遅くても８時には全員退社しています。
　完全週休二日制もきっちり守りながら、限られた時間の中で最高の成果を上げるよう、システムを整えています。どうしても現場の事情に引っ張られることもある業界おいて、これは画期的ですよ。『会社にとって一番大切なものは従業員とその家族である』という考え方が浸透しています。やはり会社は人ですから」
　その姿勢が、社員の高い定着率や幅広い年齢構成に反映されているのです。