■トップインタビュー
取材年:2019年
社会インフラに必要な「水」と「電気」を中心に、人々の生活を支えつづけてきた協和機電工業。長崎県内外の水処理関連事業を始め、福岡市にある日本最大の海水淡水化施設「まみずピア」を手がけるなど、水資源や環境に対する意識の高まりのなか、重要な役割を担っています。
「創業70年、協和機電工業は地元長崎に育てられながら、さまざまな技術・技能を習得し、経験を積んできました。研究開発からシステム設計、製造、施工、設備保全までワンストップで提供できるのが、われわれの何よりの強みです。現在は、各地にある支店・営業所のほか、協和機電ホールディングスとして5つの関連会社、海外3つの法人へと大きく広がっています」
原爆の被害が色濃く残る戦後の長崎で、祖父である創業者がモーター類の修理から始めたということですが、その当時から変わらないもの、また変わったものや今後変えていくべきものは何ですか?
「社是の『誠実』と経営理念の『五つの誠実』は創業者魂として受け継がれ、今後も揺らぐことはありません。その上で、時代の変化を見据えたビジョンの実現に向けて、新しい技術や概念を取り入れています。『IoT』(Internet of Things=人手を介さないモノ同士の情報伝達)と『ものづくり』で世界最強に!というのが、進行中の経営計画の基本方針の一つです」
新入社員に対して、充実した研修がおこなわれていると聞きました。
「仕事力とは、知識×技能×人間力。知識と技能が未熟なうちは、まずは人間力です。研修を通して新入社員同士の横の繋がりを作り、さらには先輩社員や上司との縦の繋がりへと、信頼関係を構築していく。そして、企業理念を深く理解し、私を含めた全員が同じベクトルを向いて進みたいと考えています。人生は一度きり、熱意と情熱、志を持って会社人生を歩んでください。皆さんとともに、面白くてやりがいのある会社にしましょう!」
PROFILE
坂井崇俊さん
代表取締役社長
1972年長崎生まれ。長崎大学工学部卒業。他企業にて勤務経験ののち、2001年協和機電工業(株)に入社、トヨタ生産方式をベースとした改善活動を実施。2003年より新規に海外事業を起ち上げ、香港と中国に法人を設立、2008年から中国法人総経理として駐在した。さらに東南アジアの市場を開拓し、2015年にはベトナム法人設立に至る。2014年営業本部福岡支店へ異動、2016年同支店長、その後2018年に長崎に戻り、4代目社長に就任した。
■社員インタビュー
取材年:2019年
2年目を迎えた今、目の前のやるべきことを全力でがんばるだけです
中村元紀さん
皆の前でのプレゼンテーションは、入念に準備をして臨んでもやはり緊張するものです。先輩社員たちからの耳の痛い指摘や力強い助言を受けながら、1日1日成長を続けます。
大学時代に学んだ分野を活かして、地元から社会に貢献したいと考えていました」
入社2年目の中村元紀さんは、県立長崎東高校、長崎大学工学部出身の長崎育ち。協和機電工業の、水処理・電気機械・メンテナンスなど幅広く展開している点に魅力を感じたといいます。
「研修後、仕事が始まってみると、考えていたよりもお客様と対面で接する機会が多いことがわかりました。業務の流れとしては、お客様の説明や要望を伺って、現場調査をおこないます。その結果をまとめ、要望を満たすための最善の方法を検討して、お客様に提案する。社内のさまざまな専門部署にも意見を聞いて連携します。調達部門への資材の発注依頼、工事グループ、工場とのやり取りも仕事です」
提案をするためには、知識や経験が必要ではありませんか?
「物件を担当させてもらったのは、1年近く経ってからです。基本的には1人1物件なのですが、私の場合、今は上司が付いてくれています。知識も経験も足りていませんので、先輩方に助言をもらい進めていくのですが、それぞれ返ってくる答えが違います。普段から『正解は一つじゃない』といわれるものの、問題に対して解決策がたくさんあると、どれがベストかわからずに戸惑います。上司は『お前が決めたのが答えだ』と」
経験を積んでいけば、いずれ中村さんなりの正解を出せるようになるのでしょうね。
「良くも悪くも、あまり先のことは考えない性格なので、目の前のことをがんばるだけです。技術を身に付け、磨きつづけていけたらと思っています。就活中の大学生に伝えたいのは、自由な時間のある今、好きなことに打ち込んで、勉強も真面目に頑張ってほしいということ。物事に取り組む姿勢は、社会人生活にもはっきり表れます。何でもやり抜く癖をつけておくと、各方面で突き詰めて進んでいけるのではないでしょうか」
言葉を選びつつ静かに語る姿に、技術者らしい誠実さが伺えました。
2年目を迎えた今、目の前のやるべきことを全力でがんばるだけです
協和機電工業株式会社
中村元紀さん
平日とまったく異なる風景に、心も体もリフレッシュ
もともと好きだった散歩の延長のような感じで、大学時代に登山を始めたという中村さん。普段からランニングもこなし、体力面もバッチリです。
「子どもの頃からの友人に山仲間がいますが、社会人になると互いになかなか予定が合わず、一緒に登るのは年に3、4回でしょうか。でも、気楽な1人登山もいいものですよ。帰りに温泉に立ち寄ってみたり、美味しいものを食べにちょっと足を延ばしたり。多良岳や大分の由布岳、福岡の宝満山……日帰りがほとんどですが、車中泊をして日の出とともに登ったのもいい思い出になりました。目に映る風景が平日とはまったく違いますから、とてもいいストレス解消とリフレッシュになっています」
令和元年(2019)7月に稼働し始めたばかりの長崎三重事業所の三重工場。協和機電グループの世界的競争力を高める牽引役として期待されています。
■企業概要
協和機電工業株式会社
所在地 | 長崎市川口町10-2 |
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電話番号 | 095-848-7788 |
ホームページ | https://www.kyowa-kk.co.jp/ |
設立 | 1951年 |
代表 | 坂井崇俊 |
資本金 | 5,000万円 |
社員数 | 全従業員 540名 うち正社員472名(男性431名、女性41名) |
初任給 | 大学院卒209,200円 大卒205,000円 高卒169,600円 |
休日休暇 | 週休2日(土・日・祝日)・夏季休暇・年末年始休暇・年次有給休暇 |
福利厚生 | 各種社会保険(健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険)・退職金制度・資格取得補助制度・育児休業制度・介護休業制度、他(グループ会社合同ソフトボール大会など) |
インターンシップ 受け入れなど |
インターンシップ受け入れ/有り 大学生アルバイト受け入れ/有り |
採用担当者連絡先 | 095-881-3729(囲) saiyou@kyowa-kk.co.jp |