■トップインタビュー
取材年:2021年
1980年に法人化し、長崎県内を中心に土木・建築・型枠工事を請け負う永川建設。長崎新幹線の駅や高架の工事にも携わっています。永川敏社長のお話です。
「事業の屋台骨を支えているのは、コンクリートを流し込む型を組み上げる型枠工事です。この作業には高い技術力が求められ、少しでも歪みがあると強度や耐久性に問題が発生する重要な仕事です。経験豊富な職人が中心となり、工期内で完成度の高い型枠を実現しています。また企業として、顧客満足度と継続的な改善を常に追求しています。管理項目を細かく設定し、資材の無駄をカット。さらに作業効率と安定した完成度を確保するため、建築技術や機械を積極的に導入しています」
1989年には、業界内でもいち早く最新機械を導入したそうですね。
「その年にドイツの工業製品の見本市に参加して、衝撃を受けました。日本では経験を重ねた個人の職人技を重視するのに対して、ヨーロッパは技術者がオールマイティに扱える機械による省力化が進んでいました。そこで当時まだ珍しいパネル製造ラインを取り寄せましたが、30年以上経った今でも現役です。こうした機械による省力化と独自の工法で県内の大型案件にも対応可能となり、長崎新幹線の工事受注にも繋がりました」
ベテラン社員だけではなく、40代以下の若い世代も多く感じます。
「機械化だけではなく、当然技術の継承も重視しており、毎年採用を継続しています。若手にとって大切なのは、見る目、気づく目、感じる目。こうした感性で仕事に取り組んでもらえれば、技術力も向上していきます。また採用面では、工業系学校の卒業生はもちろん、広い視野で作業全体を効率化できる将来の管理職候補も求めています」
100年に一度といわれる長崎駅周辺の開発にも携わる中で、地元に対する思いを教えてください。
「新型コロナウイルスの影響もありますが、長崎は観光が目玉の一つです。私たちも多種多様な工事を通して、地元の魅力を高めることができればと思います」
PROFILE
永川 敏さん
代表取締役
1950年長崎県生まれ。島原高等商業学校を卒業後、さまざまな工事現場を経て、1978年に永川建設を創業。1980年に法人化。人材育成と機械導入による省力化を両立させています。企業の強みは「建設業関係の資格取得に対する講習が豊富なため、技術力を持った若い世代が多い」とのこと。休日は趣味の家庭菜園と釣りを満喫。社長室には愛犬のラテくんがいつも座っています。
■社員インタビュー
取材年:2021年
経験を重ねて現在は職長となり、工事現場全体を広く指揮しています!
田中憲一郎さん
安全第一で仕事と向き合う田中さん。若手社員が充実した職場で、切磋琢磨しながら技術を高めています。
入社22年となる田中憲一郎さんは、型枠部に所属。新幹線開通に向けた新大村駅の建設工事を担当した後、現在は長崎市役所の建設現場の職長として、工事現場全体の進行を指揮する立場となりました。
「作業工程や型枠の構造を決めたり、人員の配置、現場での材料の置き場所まで、とにかく全体を見渡して指示するのが職長の仕事です。いろんな部分に気を使う必要がありますが、仕事をしやすい現場の雰囲気やコミュニケーションは特に大切にしています。作業員は20代から60代まで年齢層もキャリアも幅広く、そうした垣根を超えた一体感が必要です。お互い声をかけやすい環境が、事故防止にも繋がります。現場では毎朝その日の危険な項目を共有し、注意して作業を進めていきます」
田中さんは地元の長崎工業高校を卒業後、永川建設に入社。入社当初から型枠部に所属し、地道に技術を磨いてきました。
「入社当初は先輩の手伝いが中心で、徐々に自分一人で担当する仕事が増えていきました。昔ながらの『背中を見て覚えろ』みたいな厳しい指導ではなく、分からないことを聞けば丁寧に教えてくれる先輩ばかりでした。今は自分が後輩を指導する立場なので、同じように丁寧に、そしてなるべく褒めて伸ばすように心がけています」
技術的にも高いレベルが必要な型枠工事ですが、どんなやりがいを感じますか。
「大きな柱や建物を長期間担当していると見落としがちですが、誰かに向けた商品を作っているという自覚を持つようにしています。型枠を外して、コンクリートの形が狙い通りになっているとき、そして実際に完成したときは、大きな手応えを感じます」
職長となり、より高いレベルを求められる立場となりました。今後の目標はありますか。
「これまで先輩職長の仕事をそばで見てきましたが、人によってやり方は多種多様です。自分も安全かつ正確な工事ができるよう、日々工夫していきます。そして会社の若い世代同士でも切磋琢磨しながら、技術力をさらに高めたいと思います」
経験を重ねて現在は職長となり、工事現場全体を広く指揮しています!
永川建設株式会社
田中憲一郎さん
子どものソフトボールの練習から試合までサポート
休日になると、子どもが通う地域のソフトボール部に保護者として参加する田中さん。バッティング練習の相手を務めるだけではなく、試合の送迎、準備など、やることが多く忙しいそう。「保護者主体で子どもたちをサポートしています。早朝6時集合という日もあるので、あまり寝坊できませんね(笑)。ソフトボールは未経験ですが、一緒に練習していく中でボールの扱いは慣れてきたかもしれません」
長崎市役所の建設が進む工事現場。田中さんは全体の工事の進捗を把握して指示を出します。「スムーズに工事を進めるためには段取りが重要」とのこと。
■企業概要
永川建設株式会社
所在地 | 長崎市千歳町1-5 |
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電話番号 | 095-843-5112 |
ホームページ | http://www.eikawa.co.jp |
設立 | 1980年 |
代表 | 永川 敏 |
資本金 | 2,500万円 |
社員数 | 全従業員 60名 うち正社員60名(男性55名 女性5名) |
初任給 | 大学卒190,000〜200,000円、高校卒170,000〜180,000円 |
休日休暇 | 土・日・祝日、夏期休暇、年末年始休暇、年次有給休暇 |
福利厚生 | 各種社会保険(健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険)、退職金制度、育児休業制度、介護休業制度、資格取得補助制度あり |
インターンシップ 受け入れなど |
インターンシップ受け入れ/有り 大学生アルバイト受け入れ/無し |
採用担当者連絡先 | 人事担当 永川 eikawa@sweet.ocn.ne.jp |
永川建設株式会社
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