■トップインタビュー
取材年:2023年
風通しのよい雰囲気の中、県内各地域にある商工会の取りまとめや、国、県の有益な情報を商工会を通じて事業者に伝えるなど、地域経済の発展を支えている長崎県商工会連合会
長崎県商工会連合会は、県内各地域にある商工会の取りまとめをはじめ、国や県の有益な情報を商工会を通じて事業者に伝えるなど、地域経済の発展を支えています。会長の吉村洋さんに役割の重要性や地域に対する思いなどについて、お話を伺いました。
―主な業務内容を教えてください。
「県内には20の商工会があります。各商工会は、地域商工業者の経営改善のため、経営プラン策定や資金繰り、記帳、税務、労務・財務管理などについて指導、助言。各種情報の提供や収集も担っています。コロナ禍では、国の補助制度などを周知徹底。申請方法をアドバイスするなど、事業者の持続的発展を支えてきました」
―ほかの団体にない強みは。
「商工会は『行きます 聞きます 提案します』をスローガンに掲げ、地域を足しげく訪問。経営者に直接会い、地域や事業者がどのような課題を抱え、どういう状況にあるのかを把握し、それぞれに合った支援をしています。地域の意見を吸い上げ、取りまとめた意見を連合会として行政や国に発信できることも特色です」
―大切にしていることは何ですか。
「活動の推進力となり、運営を支えているのは会員事業所です。域内の商工業者数に対する組織率は6割近くに上ります。商工会は郡部にもあり、足回りのよさは、ほかの団体にない強み。このきめ細やかさを軸に、地域を下支えする小規模事業者に伴走するように寄り添い、持続的発展の手助けをすることが、われわれの大切な役割です」
―商工業を取り巻く展望について聞かせてください。
「長崎県は人口減少に直面しています。原因をひもとくと、地域の店舗や事業所がなくなり、生活や社会活動が不便になったことで人口が流出していることが分かります。難しい問題ですが、解決には、地域経済を支える商工業者が元気であることが不可欠。地域が活性化すれば、住民が定着し、移住者も増え、商工業者の利益につながるという、好循環が生まれます。つまり地域の商工業者の持続的発展が重要であり、商工会の役割は大きくなっています」
―求められる人材像は。
「われわれの仕事は、幅広い年齢・業種の事業者に寄り添い、強みや悩み、課題を把握することが重要です。よく話を聞き、何が求められているのか考え、提案できる力とコミュニケーション能力は欠かせません。また一般企業と違い、一企業の利益を追求するのではなく、地域の商工業者がおしなべて活性化するために汗を流すという、バランス感覚も求められます」
―知識がない人でも大丈夫でしょうか。
「基礎的な経営支援策をはじめ、商品開発や販路開拓、経営革新まで多岐にわたる知識が必要ですが、研修制度が充実しており、知識や経験がない人でも、しっかり学ぶことができます」
―若い世代にメッセージをお願いします。
「地域のお祭りなど、まちおこしのイベントを通じ、地域振興の先頭に立てることも魅力の一つです。『地域経済の活性化に役立ちたい』『長崎を盛り上げたい』。地域を愛する心を持つ若者と一緒に働きたいと願っています」
PROFILE
吉村 洋さん
会長
1956年佐世保市吉井町生まれ。長崎県立佐世保北高卒業。吉村麹屋本店代表取締役社長。2015年から佐世保市北部商工会長。2018年の長崎県商工会連合会副会長を経て、2021年5月に会長就任。趣味は音楽と田んぼいじり。ブルースバンドの活動で40年以上続けるサックスを演奏。地元の佐世保では田んぼの世話や草刈りをして過ごす。
■社員インタビュー
取材年:2024年
県下の商工会と連携して、組織的なサポートを実践
貞方 美和さん
4月から配属された指導部指導課では、県下商工会組織の運営指導や、業務の効率化等を担当するなど、マルチに活躍しています。
大学生(長崎大学経済学部)の就職活動中、長崎県商工会連合会を紹介されて普通の会社とは違った働き方や、地域に根付いた取り組みに大いに興味を持ったことで、こちらで働こうと思った貞方さん。
―具体的には、どのようなお仕事でしょうか。
「商工会の職員に対して、地域に密着した組織づくりや、時代に即した効率的な支援のやり方などをテーマに、研修を年間10回程度行っています。
OJTや外部機関と連携した教育制度を充実させ、若手職員も安心して働ける職場環境づくりを目指しています。
他には商工会青年部の運営もお手伝いさせて頂いています。」
―商工会青年部とは、どのような組織ですか。
「45歳までの若手経営者や後継者の方々による組織で、次世代を担う地域の後継者でもあるため、様々な研修や青年部同士の交流を通して、経営ノウハウの習得やネットワークづくりに取り組んでいます。」
「3月まで西海市商工会で働いていましたが、今年4月から長崎県商工会連合会へ異動になりました。これまで働いていた職場での業務と変わったので、当初は慣れるまで大変でしたが、指導課の先輩から学んでいくうちに、今では随分慣れてきたと思います。
新しい環境で新しい業務に携わることで、仕事に対してのモチベーションも高まったと思います。」
―新しい職場で働くにあたり、意気込みとか、抱負があればお聞かせください。
「これまでは、地域の中小・小規模事業者の方へ様々な経営支援を行ってきました。支援した事業者が成長していく過程を見ることは、達成感が得られ、とても嬉しかったです。新しい職場では、県下20商工会が、さらに充実した経営支援を行うため、商工会と一緒に業務効率化に取り組んでいきたいと思います。」
県下の商工会と連携して、組織的なサポートを実践
長崎県商工会連合会
貞方 美和さん
プライベートな時間はたっぷり
休暇が取りやすい職場環境のため、年に数回、家族や友人と旅行に行っているという貞方さん。
「温泉などは心身のリフレッシュにもなりますし、旅先での美味しい食べ物は格別です。共働きなので、普段の家事は主人とも分担し、仕事もプライベートも充実しています。」と満喫している様子。
地域を下支えする小規模事業者が発展、存続し続けられるように、職員は伴走するように寄り添うことを心掛けています
■企業概要
長崎県商工会連合会
所在地 | 長崎市桜町4-1 (長崎商工会館8F) |
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電話番号 | 095-824-5413 |
ホームページ | https://www.shokokai-nagasaki.or.jp/ |
設立 | 昭和36年8月 |
代表 | 会長 吉村 洋 |
資本金 | 公共的団体のためなし |
社員数 | 全従業員 273名 男性105名、女性168名 |
初任給 | 商工会等統一給与規程にもとづく ※学歴や職歴に応じて加算 ・大学新卒者 196,200 円(R6.4実績) ・高校新卒者 166,600 円(R6.4実績) ・社会人経験者 221,100円程度(※大卒・民間企業勤務歴5年の例) |
休日休暇 | 完全週休 2 日制(但し、休日を振り替える場合あり) 有給休暇(最大 20 日)付与、特別休暇 |
福利厚生 | 雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金、退職金制度あり 手当:扶養手当、住居手当、通勤手当 等 |
インターンシップ 受け入れなど |
インターンシップ受け入れ/有り(オープン・カンパニー受入れ可) 大学生アルバイト受け入れ/無し |
採用担当者連絡先 | 氏名:岩永 航平(総務部総務課) 電話番号:095-824-5413 メールアドレス:info2@shokokai-nagasaki.or.jp |
長崎県商工会連合会
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