■トップインタビュー
取材年:2023年
1972年に創立した小出製作所(本社:静岡県磐田市)は、溶かしたアルミニウムを型に入れて成型する「ダイカスト工法」で使う金型の設計・製造を得意とし、主に大手自動車メーカーのエンジンやミッション関連部品を製造しています。韓国、中国、インド、バングラデシュ各国にも現地子会社があり、2021年に長崎市小江町に設計・開発を担う拠点事業所「小出製作所 AI・FAラボ長崎」も設けました。小出悟代表取締役社長にお話を伺いました。
―小出製作所の強みを教えて下さい。
「四輪車をはじめ二輪車、船外機といった部品の金型専門のメーカーとして設計から組み付け、メンテナンスまでを一貫して行えることです。トヨタ自動車や本田技研工業といった国内のほぼすべての自動車メーカーの開発案件に関わり、海外にも拠点があるグローバル企業として豊富な経験とブランド力があることが強みです」
―長崎の製造拠点は「AI・FAラボ長崎」というユニークな名前ですね。
「自動車メーカーから受注する際は『こういう金型を設計して造ってほしい』と指定されることがほどんどです。各社の要求に応えながら、仕事を『標準化』するために、人工知能(AI)やデジタル技術を使って、設計や事務的な処理を自動化していくことを目指しています。長崎ではそうしたファクトリーオートメーションを実現する研究室のような役割も担ってほしいという思いを込めています」
―若者に向けてPRしたいことを教えてください。
「乗り物の『ものづくり』現場には大変革期が訪れています。自動運転や電気自動車(EV)、ドローン技術を使った空飛ぶ車といった新しい技術がこれからますます進化していきます。私たちの会社では、その進化のど真ん中で最先端の情報や技術に触れることができます。新しい時代を築いていく技術に携われるやりがいのある仕事です」
―求める人材を教えて下さい。
「技術者的な考え方が必要ですが、まずは当社の事業に興味を持っていただける人なら誰でも歓迎です。入社後に時間をかけて育てていきます。5年後、10年後にどう成長したいのか、常にイメージをしながらチャレンジできる明るく元気な人を求めています」
PROFILE
小出 悟さん
代表取締役社長
1955年浜松市生まれ。工学院大学卒業。名古屋市内の金型メーカーに3年勤め、父親が創業した株式会社小出製作所に入社。1996年から代表取締役社長。好きな言葉は「和を以て尊しとなす」。「個の力も大切ですが、多くの人が支え合いながら生活は成り立っています。先達から引き継いだ和の心を大切にしたいですね」。
■社員インタビュー
取材年:2023年
AI導入による作業の自動化も目指しています
江熊 結香さん
江熊結香さんは2021年入社の3年目。長崎県立長崎工業高校インテリア科を卒業後、現在は業務企画部に所属しています。
―仕事内容を教えてくさだい。
「現在は金型から取れる製品の形を製図しています。お客さまからいただいたモデルを加工しやすいように小出製作所モデルに変更したり、お客さまの要望に添ってモデルを作製したりしています。モデル作製の際には3次元CAD(コンピューター利用設計システム)という設計用のソフトウェアを使用しています」
―なぜこの会社を選んだのでしょう?
「高校ではインテリア科に在籍していましたが、卒業生たちの就職先が幅広かったことや、機械製図に学生時代から取り組んでいたこともあり、この仕事を選びました。」
―もともと就職は長崎でしたいと考えていたそうですね。就職活動中に重視したのはどんなところですか。
「就職活動をする中で、女性でも働きやすいように育休制度が整っていることやサポート体制が万全なことは外せないと思いました。自分が高校で学んだことを生かせて、福利厚生もしっかり整っていることからこの職場に就職を決めました。また、2021年に開設された新しい製造拠点ということで、自分が職場を盛り上げていく一員になれることに魅力を感じました」
―仕事のやりがいは何ですか?
「ただモデルを作るだけではなく、加工がしやすい形を意識しています。少しの意識の差で機械の人の手間が減り、工数削減につなげることができます。業務の中で自分が学んだことを生かせたときはやりがいを感じますね。こつこつと地道に取り組むのは自分の性格に合っているので、これからもっと自分の中で楽しみを見つけていきたいです」
―今後の目標を教えてください。
「まずは1人ですべての作業ができるようになりたいです。いろいろと任せていただいてはいますが、まだサポートという形なので、自分の力でひとつのものを作り上げられるようになりたいです。現在、会社全体を挙げて推進しているAIによる毎日のルーティン作業の自動化も最終的な目標のひとつです」
AI導入による作業の自動化も目指しています
株式会社 小出製作所
江熊 結香さん
バンドのライブやカフェ巡りも
バンドのライブに行くことが仕事の活力という江熊さんは、県内外の音楽フェスにもよく足を運ぶそうです。好きなバンドは「SUPERBEAVER」。バンド好きが高じて、最近はベースを一式購入しました。1日30分の練習が日課です。
休日は「おいしいご飯を食べに行くのも楽しみ」という江熊さん。県内のカフェ巡りや、ライブで遠出をするときにはご当地グルメを食べることも楽しみの一つ。「休日を充実させることで仕事に対するやる気も湧きますし、集中して業務に取り組むことができます」
大手自動車メーカーから受注したエンジン部分の金型製品。大型のアルミ金型製造に対応できるのは九州で唯一
■企業概要
株式会社 小出製作所
所在地 | 長崎市小江町1-12 |
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電話番号 | 095-801-1147 |
ホームページ | https;//www.koide-net.co.jp |
設立 | 1972年 |
代表 | 小出 悟 |
資本金 | 15,600,000円 |
社員数 | 全従業員 92名 内 正社員92名、男性78名、女性14名 |
初任給 | 高卒:200,000円 大卒:220,000円 |
休日休暇 | 115日 ※完全週休2日制 |
福利厚生 | 健康保険、雇用保険、年金基金、企業年金 育児・介護休暇 |
インターンシップ 受け入れなど |
インターンシップ受け入れ/有り 大学生アルバイト受け入れ/有り |
採用担当者連絡先 | 氏名:松原 学 電話番号:0538-37-1147(本社:静岡) メールアドレス:matsubara@koide-net.co.jp |
株式会社 小出製作所
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