■トップインタビュー
取材年:2020年
工場内は衛生管理を徹底。ゾーニングやX線異物検出機による検査などに取り組み、工場開設当初の2004年から継続して、食品衛生管理手法の国際規格であるHACCPの認証を取得しています。
今や長崎を代表するグルメの一つである、岩崎本舗の「長崎角煮まんじゅう」。その誕生のきっかけや会社の目指す方向について、三代目となる岩﨑礼司社長にお話を伺いました。
「もともとうちは餃子や焼売の卸販売をしていましたが、ある時、創業者である祖父が生地を伸ばす機械を導入したんです。それを使った新商品として、角煮を生地で包んだ角煮まんじゅうを発案したんです。当時は長崎の中華料理店で似たような料理がありましたが、県外では全く浸透していませんでした。そうした背景もあり、角煮まんじゅうは全国の百貨店での販売をきっかけに知名度が上がりました。その後、県内の販売店を徐々に増やしていき、店頭での試食販売でもおいしさを伝えてきました」
昔から角煮まんじゅうの見た目は同じですが、中身は随分改良されているそうですね。
「はい。アンデス高原でのびのび育ったメスの豚肉を統一して仕入れ、旨みを引き出したオリジナルの醤油は化学調味料不使用。また赤身と脂身のバランスを見ながら、豚肉を挟む作業は職人が一つずつ手作業で行っています。角煮まんじゅうをきっかけに、長崎の交流人口を増やしたい。そんな思いで、さらなるおいしさを追求し続けています」
正社員の採用では、高校生の新卒者を主に募集するそうですね。どのような理由があるのでしょうか。
「まっさらな心根の良い社員を一から育てることに、商売の醍醐味や楽しさがあると考えていて、こうした方針は先代の頃から引き継いでいます。普段から社員に求めているのは、自分以外の人のためにハードワークすること。仕事に対する真摯な姿勢は、日常の生活や生き方にも良い影響を与えると思います」
今後の事業目標を教えてください。
「私自身、社長という立場で厳しい場面や苦労を重ねて、随分人間的に鍛えられました。社員のため、お客様のために努力し続ける人が他にも増えていけば、もっと社会全体が良い方向に向かうと思います。今後もリーダーシップを発揮できる人材をたくさん育てていきたいです」
PROFILE
岩﨑礼司さん
代表取締役社長
1984年長崎県生まれ。服部栄養専門学校を卒業後、関東の飲食店で経験を重ね、2009年に入社。2017年に代表取締役となる。V・ファーレン長崎の試合に合わせたスタジアムグルメとして出店する際には、自ら車を運転して現地で販売。「サポーターの方から声をかけていただく機会もあり、直接お客様の反応を感じる、貴重な機会になっています」と話します。
■社員インタビュー
取材年:2020年
店舗の販売促進や接客方法など、店長としてより高いレベルを目指します!
今井茉帆さん
お土産用の商品選びで迷うお客様も多いとか。「そんなときは横に立って一緒に悩んで、お客様の気持ちに寄り添うことを心がけています」。
高校を卒業して入社5年目となる今井茉帆さん。岩崎本舗グラバー園店の店長として、明るい接客で店頭に立ちます。
「長崎らしい観光名所の近くの店舗ということから、特に外国船が入港した日は中国人の方で賑わいます。スタッフと一緒に中国語の勉強をして、簡単なコミュニケーションをとれるようにしています。忙しい時ほど楽しく、笑顔を大切に。そんな心がけをみんなで共有して、協力しながら店舗を運営しています」
長崎市出身の今井さん。高校時代に利用した岩崎本舗の印象が、入社のきっかけになったそうです。
「スタッフの方々の笑顔と、楽しそうに仕事をする様子が印象的でした。以前から人と話すことが好きで接客業に興味を持っていたので、こういうお店で働きたいと憧れるようになったんです。実際に岩崎食品に入社すると、単なる商品の販売ではなく、お客様の気持ちを感じ取ることが大切だと教わりました。新人の頃は先輩に『今、お客さまは何を求めていたと思う?』とよく聞かれて、最初は全く分かりませんでしたが、自分から積極的に会話する中で、徐々にお客様の不安や疑問を解決できるようになりました」
2019年6月からは店長となり、売り上げに対する責任も増した今井さん。早くから役職者として仕事をする中で、人間的に大きく成長できたと話します。
「一人でも多くの人に角煮まんじゅうを食べてもらうために、マイナス思考ではなく、いつも前向きに考えるクセが店長になってから身につきました。それは私生活での考え方も同様で、身近な人に自然と前向きなアドバイスができるようになったんです」
これからどんな店長になりたいと考えていますか。
「他の店舗の店長も、それぞれ個性を生かして活躍されているので、私の長所である元気の良さを生かして切磋琢磨していきたいです。そして長崎といえば角煮まんじゅうだと、もっとたくさんの方に浸透させていきたいですね」
店舗の販売促進や接客方法など、店長としてより高いレベルを目指します!
株式会社岩崎食品
今井茉帆さん
友だちとカフェを巡り店舗運営の参考にも
休日は友人とカフェで過ごすことが多いと話す今井さん。オシャレなメニューは写真に撮ってインスタにアップ。ときにはドライブがてら、佐賀県や福岡県など遠方のカフェにも足を運ぶそう。「いつも最初に人気ナンバーワンのメニューを頼みますね。ただカフェは好きなんですけど、実はコーヒーが苦手で…いつもランチやスイーツに、ソフトドリンクを合わせて楽しんでいます。そのカフェごとにサービスやお店の雰囲気も個性があって、無意識に参考にしている部分があると思います」
多くの観光客で賑わうグラバー園店。店頭では、蒸し器で出来立ての角煮まんじゅうを用意しています。「この場所で食べたことも思い出になれば」と今井さん。
■企業概要
株式会社岩崎食品
所在地 | 西彼杵郡長与町斉藤郷1006-13 |
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電話番号 | 095-885-7788 |
ホームページ | https://0806.jp |
設立 | 1965年4月 |
代表 | 岩﨑礼司 |
資本金 | 500万円 |
社員数 | 全従業員 160名 男性51名 女性109名 うち正社員60名 |
初任給 | 大学院卒200,000円、大学卒200,000円、 高校卒190,000円 |
休日休暇 | 年間92日間、年次有給休暇、その他(産休・育児休暇、結婚・慶弔休暇など) |
福利厚生 | 各種社会保険(健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険)、退職金制度、育児休業制度、資格取得補助制度あり。交通費15,000円まで支給、社員割引・定期健康診断・部活動あり |
インターンシップ 受け入れなど |
インターンシップ受け入れ/有り 大学生アルバイト受け入れ/有り |
採用担当者連絡先 | iwasaki-s@0806jp 095-885-7788(大谷昇) |